はじめまして、Qベクです。
2011年3月11日に起こった福島東電原発事故によって、今、日本では原子力緊急事態宣言が発令され、いまだ解かれていません。
空気、水、食べもの、土……この小さな日本列島に住む私たちは、身の回りの放射能汚染を意識して暮らさざるを得なくなりました。
福島原発から約1000km離れた九州。
風上だったことも幸いし、現時点では汚染から比較的免れている状態ですが、事故収束のめどが立たない中、チェルノブイリ原発事故の広範かつ長期に及ぶ被害状況を考えれば、とても安心してはいられません。
昨年10月、明治粉ミルクの放射能汚染が、福島の市民測定室によって明らかにされました。同時に、それは事故を小さく見せようとする国や行政に頼ることが危険だと、私たちにおしえてくれました。
国内では放射能汚染の可能性のある食品が流通し、産地偽装なども起こっています。
誰もが危険と隣り合わせの今、私たちのいのちや健康を自分たちの手で守りたい。
子どもたちを守りたい。
その思いのもと、九州で暮らす市民が集まり、「放射能市民測定室 九州」を立ち上げました。
●Qベクの役割
福島原発から比較的離れた九州の地では、原発事故について、また食べもの(内部被ばく)や環境に対する放射能汚染についての関心が薄く、無防備な人が少なくありません。
けれども、放射線被曝許容量にここから先は安全という値(しきい値)はなく、とりわけ放射線に感受性の高い子どもたちへの影響が心配されます。
汚染の可能性のある食品が流通する中、検査体制は緩く、スーパーなど買い物の先で汚染値を表示した商品はほとんど見られないのが現状です。
本当に、私たちが各地から手にする食べもの、あるいは足元・九州の土壌やそこで育った食べものは安全といえるのでしょうか?
安全な食べものを選択できるようになるためには、真の情報を自分たちの目で確かめること、汚染の可視化が急務です。
Qベクでは、市民が放射能汚染を測定し、測定結果を共有することが、九州産の食の安全、さらには全国の食の安全を守るうえで重要だと考えています。
また、各地の市民測定室と連携し情報を交換することで、放射能汚染に対する全国の食品、物流の状況を明らかにしていくことも視野に入れています。
●Qベクの取り組み
具体的には、九州地域で入手できる、水、食品などの放射能汚染を測定し、できるかぎり結果を公表していきます。
測定機器は、NaIシンチレーション検出器1台を購入。測定には専従のスタッフが2名以上であたります。
測定結果読み取りの正誤は定期的に顧問の(物理学者)にチェックを依頼。同時にスタッフの技術、知識の向上を図っていきます。
検査対象は、持ち込み品のほか、、水、牛乳、卵などを定点観測として検査。また、九州内の農漁業者と連携し、もし検出された時は可能な対策を講じていきます